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研究成果

人体負荷を考慮した家具の最適設計(第1報)
安藤敏弘,田中泰斗,堀部 哲,坂東直行
 椅子の座面高が身体に与える影響について評価を行うため、各種身体負荷計測実験を行った。椅子から の起立着座動作の筋活動量からは、座面高が高いほど筋負担は小さくなると考えられる。起立動作時の関 節モーメントからは、動作に伴う筋活動は各個人で共通ではないが、股関節に関しては座面高が高いほど 負荷は小さくなるという結果を得た。椅子に腰かけた状態での座面の圧力分布を測定したところ、椅子の 座面高が低すぎても高すぎても、身体にかかる負荷が大きくなるという結論を得た。また着座状態での下 肢に流れる血流量の変化を測定したところ座面高が低く、膝が鋭角に曲がる状態では、血流が阻害される と考えられる。 (概要解説PDF)

座位保持シートの実証化研究
堀部 哲,宮川成門,木村公久
前年に行った研究「身体形状特性に対応したシーティングシステムの開発」にもとづき、身体に障がいがあ るユーザー像に合わせた座位保持椅子を開発した。特に本県木製家具産地の新製品開拓につながるよう、 木製フレーム椅子としてのデザインを大切にするとともに、当研究所が開発した座面の電動傾斜装置を活 用して座部の体圧変換効果を持たせることにより、座位保持機能とともに身体にもやさしい座位保持椅子 を開発した。また、地域の障がい児訓練現場との共同で障がい児向けに新しい座位保持椅子を開発し企業と商 品化を行った。 (概要解説PDF)

障がい児の発達成長を支援する木製遊具の開発(第1報)
木村公久,堀部 哲,宮川成門,田中泰斗
障がいなどにより発達に遅れや偏りがある子供にとって、発達成長を効果的に促す作用を含んだ遊具が必要 である。そこで障がい児通園施設にて子供の障がいの特徴や行動性および施設での遊びについて調査を行い、 感覚を刺激する要素や学習的な要素を組み込んだ木製遊具を試作した。試作した遊具は施設の子供たちに 使ってもらい、子供の反応を見ながら作業療法士や療育担当者などの意見を伺い機能性や操作性について 検討した。 (概要解説PDF)

重度障がい者の在宅就労に配慮したオフィスインテリアの開発(第1報)
宮川成門,堀部 哲,木村公久
重度障がい者にも使用可能なPC用家具の開発を目的として、身体に障がいを持っている人の中で実際にPCを使 用して就労をしている人および就労を希望している人を対象に作業状態の調査を行った。これにより重度 障がい者が、PCを使用した就労を行う上で問題としている点や工夫している点を把握し、製品開発の要点を まとめた。 (概要解説PDF)

重度障がい者の在宅就労に配慮したオフィスインテリアの開発(第2報)
宮川成門,堀部 哲,木村公久
車いす自走の頸髄損傷ユーザーのPC作業空間をモデルとして、木製オフィスデスクのプロトタイプモデル を作成した。本格的な就労が可能なように、周辺機器の配置、書類、小物類の収納に配慮したデザインと した。プロトタイプモデルは評価テストを行い、商品化へ向けての課題を検討した。

植物系天然素材による環境配慮型生活材料の開発(第6報)
リグノフェノール系架橋体とその吸水特性
関範雄、伊藤国億、原敏夫、舩岡正光
相分離変換システムから変換分離されたリグノフェノールおよびその誘導体から水溶性架橋剤を用い、架橋ポリマーの 合成を行った。その結果、リグノフェノールおよびその誘導体分子内の官能基が、架橋剤に含まれるグリシジル基と反 応し、リグノフェノール分子内および分子間での架橋によってリグニン系架橋体が形成された。高架橋体は、水溶性、水 不溶性リグノフェノール試料のいずれからも、高い吸水性特性を有するハイドロゲルであった。特に、カルボキシメチル 化リグノフェノールから架橋体の吸水特性高く、芳香族性の架橋ポリマーにも関わらず、自重の数百倍から千倍程度の 吸水特性を発現した。 (概要解説PDF)

植物系天然素材による環境配慮型生活材料の開発(第7報)
親水性リグノフェノールの抗HIV機能
伊藤国億、関範雄、川畑拓也、大竹徹、舩岡正光
植物中のリグニンから変換・誘導した親水性リグノフェノールはHIVの増殖に必要不可欠なHIV-1プロテアーゼの活性を 阻害した。また、リグノフェノールはHIV-1プロテアーゼと同じアスパラギン酸プロテアーゼに属するペプシンやレニンの 活性を阻害せず、HIV-1プロテアーゼに特異的に阻害作用を発現し、その阻害作用にはリグノフェノールの基本的分子 構造が重要な機能を果たした。in vitroにおける急性感染系の抗HIV検定では、一部のリグノフェノールにデキストラン硫 酸8000に匹敵する抗HIV活性が認められた。

環境低負荷型木材着色システムの構築(第3報)
三井勝也、村田明宏
スギ心材の光照射−熱処理による材色と拡散反射型スペクトルの変化について検討した。光照射によって生成したカ ルボニル基は、その後の熱処理によって、処理湿度の上昇とともに減少した。2種のカルボニル基は光照射によって同 様の上昇傾向を示すが、その後の熱処理では、1756cm-1が示すカルボニル基は1716cm-1のものより大きく減少した。 光照射による材色変化はリグニンの劣化と大きく関係があるものの、熱処理による材色変化は、未照射材、光照射材 ともにリグニンの劣化には関係がなく、リグニンの劣化によって生成された低分子化合物およびヘミセルロースに関係 があるものと思われる。 (概要解説PDF)

環境低負荷型木材着色システムの構築(第4報)
村田明宏,三井勝也
 光照射−熱処理による木材着色において、熱処理時の湿度が高いと濃色に変化する。この成分変化を顕微FT/IRに よる解析と成分分析により検討した。その結果、光照射により形成されたカルボニル基が大きく減少するとともに、有機 溶媒可溶成分・温水可溶成分がともに減少し、酸不溶成分が増加したことが確認できた。このことより低分子化したセ ルロース・リグニンと光分解で形成されたカルボニルが水の存在下で遊離し何らかの反応を引き起こし着色物質が生成 されているものと考えられた。

住環境における木材由来成分の人体への影響(初年度)
村田明宏,伊藤国億
 県内産材スギ材・ヒノキ材から出るVOC成分をスモールチャンバー法により測定するとともに、地元産材や健康建材 を用いて新築・改築した住宅、及び築30年の木造住宅の住環境測定を実施した。今回試験に供した県内産材は一般に 流通している材料を用いたが、乾燥などの履歴により違いがあるため今後検討が必要である。住環境測定では、いず れの住宅でもホルムアルデヒドは低レベルで推移した。また、地元産材の使用により高濃度のα−ピネンが検出された が時間とともに減衰した。 (概要解説PDF)

快適居住空間を創製する機能性木質材料の研究(第1報)
長谷川良一,村田明宏,高田秀樹
防汚性能を有する木質表面処理方法の開発に向けて、汚染評価手法の確立及び木質表面及び既存塗装表面の汚染 試験を実施した。この結果、汚染液にIPAとカーボンブラックを用いた汚染方法は再現性が高く、評価手法と適切である 判明した。また表面の帯電性の小さい塗膜表面は、汚染率が小さい傾向が伺えた。洗浄容易な表面の調製のために、 大気中プラズマ照射を行った。この結果、木材表面のO/Cが急激に増加し親水化表面となった。

地域材を利用した高信頼性構造用材の開発 (第5報)
長谷川良一,三井勝也,杉山正典
ゼファー、水蒸気処理、ロール圧密を施したヒノキ薄板を積層することで、高度な寸法安定性と吸放湿性の低下による 耐久が向上した部材を得るに成功した。そしてこの部材を用い屋外ベンチの試作しその実証実験を行った。またこの部 材に適する耐候性を有する撥水塗料の開発を樹脂メーカーと共同開発を行った。

木製家具の漆塗装とその彩色化に関する研究(受託研究)
村田明宏,(大日梶j中村真也
 家具への摺漆塗装の彩色化として色漆、顔料、媒染剤を用い良好な着色効果を得た。また、これらの組み合わせに より根来調など高級感のある製品開発が可能となった。漆塗装工程で問題となる乾燥については、乾燥条件の最適化 により4時間での乾燥が可能となった。さらに、耐久性向上のため高分散漆を用い耐光性と水噴霧を伴う耐候性につい て調べた結果、耐光性では光沢低下率はどの漆でもほぼ同様の挙動を示した。また、促進耐候試験では200時間まで は初期の光沢差があったがそれ以降は差異がなくなった。

国産ストランドボードの開発と難燃化処理技術
(概要解説PDF)